ゴマフアザラシ
スポンサードリンクゴマフアザラシ(胡麻斑海豹)はアザラシ科ゴマフアザラシ属に属する海棲ほ乳類でアザラシとしては中型になります。日本の水族館や動物園でもっとも多く飼育されているアザラシです。
目/科 | アザラシ科ゴマフアザラシ属に属する海棲ほ乳類 |
別名 | |
体長 | 雄170cm、雌160cm |
体重 | 70~130kg |
寿命 | 30年前後 |
生息域 | ベーリング海、オホーツク海を中心にチュクチ海、日本海、太平洋北部、ピョートル大帝湾、渤海-黄海に分布 |
特徴 |
|
こぼれ話
(1)からだの特長
体長はオスで170cm前後、メスで160cm前後。体重は70~130kgほど。
ゴマフアザラシを漢字で表わすと「胡麻斑海豹」となり、この名からもわかるとおり背面は灰色の地に黒いまだら模様が散らばっていますが、腹面は薄灰色でまだら模様は少ない。体表の模様は個体差が大変大きい。
(2)生息分布
ゴマフアザラシはベーリング海、オホーツク海を中心にチュクチ海、日本海、太平洋北部、ピョートル大帝湾、渤海-黄海に分布します。
個体数は全体で40万頭、うちオホーツク海に20万頭が分布するといわれています。
冬から春にかけては流氷とともに移動・回遊するアザラシであるため、冬のオホーツク海沿岸でよく見られます。流氷上で出産・育児を行います。
流氷が消滅・後退すると北上する個体が圧倒的に多いが、北海道東部の風蓮湖や野付半島などにとどまる個体もいる。
(3)出産・育児
性成熟年齢はメスで3-5歳、オスで3-5歳。繁殖は一夫一妻形式で4月に交尾し約一年後の3~4月に流氷上で一子を出産します。授乳期間は2-3 週間。
新生児は白色の産毛に包まれて生まれてきます。この白色の産毛は流氷上で出産するゴマフアザラシにとって保護色となります。
なおこの産毛は出産後2~3週間で抜け落ち、新生児も親と同じ胡麻斑模様になります。
寿命は30年前後ですが、国内の水族館でも30歳を越えた個体が出産した例や水族館で同じゴマフアザラシ属のゼニガタアザラシと交雑した記録があります。
(4)食べ物
広食性で口に入る魚なら何でも食べます。小型のタラ類、カレイ類、サンマ、チカ、ミズダコなどを食べているようです。飼育している個体にキビナゴやイカナゴ、ホッケなどを与える施設もあります。
(5)アザラシ猟
20世紀初頭のオホーツク海には20万頭ほどいたとされていましたが、日本や旧ソ連が狩猟を行っていたため減少しました。
日本では年1000頭ほど捕獲されていましたが、毛皮の価値が低下したため商業的捕獲は衰退しました。現在では有害獣駆除の目的で北海道にてわずかの頭数が捕獲されているのみです。
北海道東部で行われている秋サケ定置網に入ってしまい溺死するゴマフアザラシもかなり多いのですが、日本ではゴマフアザラシは保護動物でも資源として利用されていないので溺死しているゴマフアザラシの統計は取られておらず正確には把握していません。
トラックバック
トラックバックURL:
http://www.hls-j2006.com/mt/mt-tb.cgi/388