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出口見えぬ保険金不払い 自浄努力、鈍い動き
保険金不払い問題が、底なしの様相を呈している。
生命保険主要12社が13日、金融庁に報告した保険金不払いの件数は合計22万件、265億円にのぼるが、これでも「中間報告」で、なお終息の兆しがみえない。
激化する販売競争の陰で、「適切な支払いあってこその保険契約」という保険業の原点が見失われ、業界全体に契約者軽視の風潮が蔓延(まんえん)していた。
生保・損保業界では実態解明に向けた自浄努力にも鈍さが目立つ。契約者の保険不信は深まるばかりだ。
東京海上日動とあいおい損保、自動車保険などで新たな支払い漏れ
東京海上日動火災保険とあいおい損害保険<8761.T>は30日、自動車保険の付随的保険金などで、新たな支払い漏れが判明したと発表した。新たに判明したのは、東京海上日動が2万4594件、24億7600万円、あいおい損保が4万3719件、25億2704万円。
自動車保険不払い計54億円、三井住友海上が最終報告
三井住友海上火災保険は20日、火災保険料の取りすぎの調査状況や自動車保険の不払いに関する最終調査結果を金融庁に報告した。
火災保険料の取りすぎは新たに約2億円が判明し、総額で約8億円となったほか、自動車保険で新たに4770件の不払いが見つかった。
金融庁、損保「第三分野」不払いで業務停止処分へ
金融庁は13日、医療保険やがん保険などの「第三分野」の保険金不払い問題で、東京海上日動火災保険など損保約10社に対し行政処分を下す方針を固めた。
14日にも発表する。不払いの規模が大きかった東京海上日動などには、第三分野商品の販売停止など一部業務停止命令も検討している。