本丸中之門石垣(ほまるなかのもんいしがき)
明暦3年(1657年)の大火以前の中之門の遺構が出土しました。現在の中之門は万治元年(1658年)に熊本藩主 細川綱利により再構築されました。
本丸中之門石垣の築石は、35トン前後の重量を持つ、江戸城内でも最大級の巨石が使用され、布積みという技法で積まれています。また、この中之門石垣には、本丸御殿への登城口として渡櫓門が配置されていました。
特別史跡「江戸城跡」に指定されている皇居内の石垣の「本丸中之門石垣」修復工事は平成17年8月から平成19年3月にかけて行われました。
修復は、文化財調査を行いながら、石垣を変形前の形状に復元することを目標にし、三次元レーザ測量から築石一石ごとの立体モデルを作成し、コンピュータ画面上で、石垣創建当時の線形を推定しました。さらに技術的検討を加え、石垣修復計画を立て、行われました。
中之門石垣解体に伴い、築石同士を連結する銅製の「契り(ちぎり)」や築石の据付に使用した銅製・鉄製の「敷金」など様々な遺物が出土しました。
石垣構造としては大変珍しい大鎹(おおかすがい)が出土しました。これは築石の転倒防止のため築石裏側に設置された石と連結した補強材で特異な構造です。
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