西部ライオンズ時代の松坂大輔投手（１９９９年）
初先発となった4月7日の対日本ハム戦では155km/hの直球を披露し、8回2失点の好投で初勝利を記録するなど、まさに鮮烈なデビューを飾りました。
その試合での片岡篤史の豪快な空振りはプロでも変わらぬ“怪物”ぶりを示す映像資料として現在でもよく放送されています。同じ試合で、フランクリンへの投球が胸元の際どいコースに行き、フランクリンが怒りをあらわに詰め寄ったが、それに動じた様子を見せないなど、強心臓ぶりも見せつけました。
4月21日の対ロッテ戦では黒木知宏と投げ合い、0-2で惜敗しました。この試合後に「リベンジします」と宣言した松坂は、4月27日の対ロッテ戦で再び黒木と投げ合い、1-0でプロ初完封を記録し、見事にリベンジを果たした。
このことから、松坂の「リベンジ」は、プロ同期で同じく鮮烈なデビューを果たした上原浩治（巨人）の「雑草魂」とともに同年の新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれています。
5月16日の対オリックス戦では、すでにプロ野球界において孤高の存在であったイチローとの初対決が話題となりましたが、イチローを3打席連続三振（1四球）とほぼ完璧に抑えました。試合後のヒーローインタビューでは「自信から確信に変わった」という名言も残しています。
7月24日に行われたオールスター第1戦に先発して3イニングを投げ、高卒新人としては史上最多となる5奪三振を記録しました。3回表に味方の失策によって2点を失い、自責点0ながら敗戦投手となったものの、この試合の優秀選手賞に輝いた。オールスター新人賞も受賞しました。
シドニー五輪の野球アジア予選に参加し、9月15日の台湾戦に先発しました。古田敦也（ヤクルト）とバッテリーを組み、1失点完投勝利を挙げて日本の五輪出場に大きく貢献しました。
1年目は結局16勝を挙げて最多勝となりました。高卒新人としては史上初となるベストナイン、ゴールデングラブ賞の受賞を果たし、高卒新人の投手としては堀内恒夫（巨人）以来、33年ぶりとなる新人王に輝くなど、その実力を見せ付けました。
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