松坂2冠!球団史上最速3勝目&24K
今年の松坂大輔投手は、昨年と比べると確実に進化している。
調子のいい時は勿論、コントロールも球威もよく、滅多なことでは打たれないが、調子が悪い時に真価が現れる。
制球に苦しみながらも、乱れることなく一球一球に体重を乗せ、パワーのある球を投げて、勝利を勝ち取っている。
球団史上最速の3勝目だが、本人は納得していない様子だが、確実に進化への手ごたえを感じているようです。
2008年4月15日(火)06:02 スポーツニッポンより引用)
【レッドソックス8-5ヤンキース】レッドソックスの松坂大輔投手(27)が13日(日本時間14日)のヤンキース戦で6四球と制球に苦しみながら5回5安打4失点で球団史上最速の3勝目を挙げた。松井秀喜外野手(33)との今季初対決は1安打2四球に終わったが、左足の置き方を変え、体重移動をスムーズにしたことで球威がアップ。リーグトップタイの勝ち星と奪三振、被打率・165と数字が示す2年目の進化に本人も手応えを口にした。
松坂に満足した様子はなかった。毎回の6四球に、5回で116球を数えての降板なら無理はない。ストライクは全体の53%の62球。
「序盤から大量に点を取ってもらいながら、あんな内容のピッチングしかできなかった。ずっとストレスのたまる投球でした。どの球種もストライクが取れなかった」
ミーティングで警戒の声が上がった松井との今季初対戦も1安打2四球と完敗だった。2回はカウント2―3からのスライダーが低めに外れると、4回無死から外角低め直球を中越え二塁打され、3点を失った。
5回は意識するあまりストレートの四球。「きょうは全く勝負ができなかった。(松井は)ボールがよく見えていたと思いますし状態のよさを感じました」と白旗を揚げるしかなかった。
それでも「投げている球はそんなに悪かったとは思っていない」と言った。パワーを確実に指先に伝える体重移動に手応えを感じているからだ。「踏み出す左足の置き方は意識的に変えました。強く踏み込まないように」。
日本時代から左足のつま先を時計の針でいう1時の方向に踏み出してきた。しかし昨年はメジャーの硬いマウンドで足首が動かず、左足が突っ張る形で体重移動がうまくいかなかったという。
それが足の置き方を変えたことで、リリースの瞬間につま先が捕手へ真っすぐ向くようになった。そのわずかな動きが左足に体重が乗ると同時に、体に巻き付くような腕の振りを実現させた。「多少コースが甘くなってもファウルや空振りになっている」。球威、変化球の切れを何より本人が実感している。
「キャンプから軸足も踏み出す左足も違う筋肉の使い方をしたのできつかった」と苦笑いしたが、改革は数字に表れている。被打率はここまで・165。昨年の・246から改善した。
6四球はメジャーワーストタイも5試合目で初の勝利投手となったように、歩かせてもKOされず踏みとどまった姿は昨年とは大きく違う。
4月13日時点での3勝目は創設108年目の球団史上最速。06年シリングの記録を1日更新しハーラートップタイとなった。奪三振も24で最多タイだ。「特に何も変えずに次の登板に向けて練習します」。足元がしっかりしていればフォームの修正は利く。 “最低の投球”に笑顔はなくても、確かな感触が松坂にある。
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